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太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-
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『 太平洋の奇跡 』
( 2011年 東宝 128分 )
監督:平山秀幸 脚本:西岡琢也/Gregory Marquette・Cellin Gluck 主演:竹野内豊
Official ▼ / Wikipedia ▼ / KINENOTE ▼
太平洋の奇跡 (上)
太平洋の奇跡 (下)
『太平洋の奇跡』のレビューにたくさんのコメントを寄せていただきました。
私自身、皆様のコメントからたくさんのことを教えてもらいました。改めてお礼を言わせてください。ありがとうございました。
私は、この映画を観て「感動した」で終わらせてはならないとずっと思っていました。
感動の後には、この映画が訴えようとしているメッセージを汲み取り、
それを自らに課せられた問題として考え、現実に行動を起こせるような指針を持てれば最良だと思っています。
以下に転載させていただきましたこめっこさんのコメントの中にはその答えがあるような気がしています。
もちろん正解はひとつではないと思います。この映画を観た人それぞれが考えること、それが一番重要です。
こめっこさんの文章からヒントを頂戴して、私たちは何をしなければならないのか、皆様と一緒に考えていければと思います。
| | | この映画の一番伝えたかったことはなんだろう・・・。「日本人としての誇り」? もちろんそうなのだろうと思います。でも、本当にそこかな~?と思っている自分もいます。 ダイレクトに「誇り」がメッセージなら、もう少し別のエピソードや表現方法を選択したような気がしてならないのです。
気が付いた時には豊かな生活があり、バブル世代で何も考えなくても大人になれた私は、 「日本人の誇り」なんて考えたこともありませんでした。 これは、戦争を戦ってきた世代の方たちが「日本人としての誇り」もしくは「自信」を捨てさせられてしまい、 そして誇りを捨てさせられてしまった祖父・親そして社会に育てられた世代だからなのかとも思います。 戦後、自分たちが正しいと思ってきた価値観は崩れ、戦争の話題を避け、 生き残ったことを詫び、後悔し、生きてきた世代。もちろん、その世代の方たちのせいではありません。 あの世代の方々に「日本人としての誇り」があったからこその戦後復興、高度経済成長だと思いますし、 そもそも私のような人間がそれに気が付けなかっただけですし。 しかし、現在のわが子たちは、多くのお年寄りが学校にきて、昔の話や戦争の話をしてくださいますが、 我々が子供の時は、戦争に関する授業や誰かに話を聞く授業もなかったように思います。 今思えばまるで、戦争なんてなかったかのような扱いでした。
監督が「戦争を知らない世代だけで作った初めての作品だからこそ意味がある。」 と言われていたのを聞いたとき、その意味がよくわかりませんでした。 体験した人が入って作った方が意味あるにきまっているのではないかと思いました。 大場隊47名のうちのたった一人生存されている新倉さんが、 「家族がこの映画を見て、とうちゃんえらかったんだね~、とはじめて言ってくれた。」 と話されていました。65年経ってやっと認められたんですね。 「先人への敬意」「兵士たちへのレクイエム」・・・。これが、根底にあるのではないかという気がしたのです。 戦争を知らない世代だけで作ったからこそ、戦争を生きた方々への「弔いや感謝」になるのではないかと。 戦争を体験された多くのお年寄りが嗚咽されながら映画を見ていらっしゃると聞きます。 もしかすると、新倉さんと同じ思いを抱いているのかもしれないと思いました。 私たちが日本を誇りに思うためには、 戦争の世代を生きた方々が自分たちのことを誇りに思わないと始まらないのではないかと感じました。 きっと新倉さんは今、その家族の言葉によって 戦争の時代を生きた自分の人生を誇りに思ってくださっているのではないかと思いました。 この映画は戦争世代の方々には「捨てさせられた日本人としての誇り」を、 そして若い世代には「先人への敬意」を、 そしてそこから繋がる「日本人の魂」を伝えたかったのではないかと感じました。
私は、終戦記念日に手を合わせたこともなければ、 本音では法事や墓参りなんて時間の無駄だよねと思っていたり、 たとえ形だけ手を合わせても心の中ではペロッと舌を出していたり・・・。 だからそんな見方をしてしまったのかもしれません。 自分が無知すぎて、「誇り」を理解するレベルまで達していないというか・・。 私はあまりに薄情な日本人で、でも本当はそれを自覚し、 心から手を合わせる意味を教えてほしいと感じていました。 自分が納得できなければ、その思いを子供に伝えることはできません。 でもこの映画が自分の心を納得させてくれました。「しっかりしろ!」と言われた気がしました。
竹野内さんが舞台挨拶で「どうか尊ぶという気持ちを忘れないでほしい。」と話された言葉、 やっとその意味がわかった気がします。これからは、心から手を合わせお参りできる気がします。 そして、本当の「敬意と感謝」を感じた今こそ「日本人としての誇り」を目覚めさせる時だなと思いました。
by こめっこ さん (2011-03-04 17:17) |
| | | こめっこさん、丁寧なコメントありがとうございます。 こめっこさんが書かれたことは、この映画を観た人が辿り着くべき到達点にかなり近いような気がしています。 私が本文で書いたことはあくまでも映画レビューですので、その中で表現されたことについて書いています。 その先にある(なければならない)ものを書いてくれたのがこめっこさんだと思っています。 私はここに答えがあると思います。お許しいただけるなら、 本文に転載してもっと多くの人に読んでもらいたい文章です。 私自身たくさんことを気づかせてもらいました。感謝します。。。(涙)
by ジャニスカ (2011-03-04 18:58) |
関連記事 : 太平洋の奇跡 (追記)(2011-08-22)
太平洋の奇跡 (下)(2011-03-01)
太平洋の奇跡 (上)(2011-02-27)
(P)太平洋の奇跡(2011-02-10)
2011-03-06 20:00
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共通テーマ:映画
ジャニスカさん、こんばんは。
私も、このこめっこさんのコメントを読ませていただいた時、自分の中の消化不良の部分が明らかになったような、すうっと胸のつかえがおりたような気持ちになりました。
戦争を戦ってこられた方々が、何故当時の事を話したがらないのか、沈黙したままの本人、それを気遣うような家族の様子とかも、その胸のうちは、なんとなくでしか想像ができませんでした。
『戦争を知らない世代だけで作ったからこそ意味がある』という言葉の意味、そうなのか、とはっとさせられた思いです。
私達は、本当に過去と向き合うことを避け、恐れてきたんだと思います。もちろん、戦後の教育がとても大きく関わっていたことは否めません。しかし、それだけを責めていいのかという気もします。漠然ではあるけれど、違和感をもっていたのは事実ですし、知ろうと思えば、いくらでも自由に自分の意思で行動することができたと思います。今まで知ろうとしなかった自分にも大きな非があるような気がしています。
いま、現存される体験者の方は、少なくなってきています。その方々の証言を、思いを聞く事のできる最後のチャンスが、いま正にその時なのかもしれません。
NHKで、最近、『日本人はなぜ戦争へと向かったのか』という番組が何回かにわけて特集されています。まだ、ご存命で、番組の中で証言されている方のお話をお聞きしました。
そういうチャンスは、本当にこれからは少なくなっていくばかりです。戦争を知らない者ばかりで、戦争を論じる時代がそこまで来ています。いま、正しい理解をせずして、正しい未来は訪れない、築けないような気がします。
最近私は、『日本人としての誇り』という言葉の持つ意味について真剣に考えています。
今まで私はこの言葉が、どちらかというと嫌いでした。日本人という区別をつけること自体に異を唱えていました。そうやって差別化することから、国と国との争いが生まれるような気がしていました。そんな小さな単位にこだわらず、世界をひとつとして見ることが大事なのではないかと考えていました。だから、日本人という区別する単語を使うことは、私の中では禁句に近かったのです。この映画の中では、頻繁にこの言葉が使われています。自分の中で、最後までどうしても、しっくりこなかった部分でした。でも、いろいろな方のお話を聞いて、自分の中でこだわっていたものが溶けていく感じがしています。
『日本人としての誇り』とは私が今まで思っていたものとは違う、人間としての原点のような核の部分のような気がしてきました。まだ、考え中なので、自分の中で納得がいくまで、とことん突き詰めて考えみようと思います。
今回、本当に、たくさんの事を気付かせていただきました。
この映画からも、この映画から得られた皆さんの感想や思いからも、たくさんの事を気付かせていただきました。
そんな関わりを持てたことに感謝しています。ありがとうございました。
by むーにゃ (2011-03-06 21:25)
ジャスニカさん、初めまして。
私は「最後の忠臣蔵」を検索していて、こちらのブログに行き着き、ジャスニカさんのレビューを読んで、唸りました。
凄い人がいるもんだ・・・と。
私も映画鑑賞が好きで、1年間に100本~150本は見ます。
あ、映画館では、50本ぐらいですが・・・。
でも、ジャスニカさん見たいなレビューはもちろん書けませんし、他のブログでも読んだ事はないです。
で、「太平洋の奇跡」のレビューをお待ちしていました。
で、まず
>あの戦争そのものを間違いだったとするとともに、
あの戦争の最前線で戦った人たちまで否定してしまう考え方です。
否定というよりも歴史から抹殺しているとまで言ってもいいかもしれません。
私はこの『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』という映画は、
戦後の歴史教育が抹殺してきた「あの戦争を戦った人たち」を描いた作品だと捉えています。
日本人としてのアイデンティティや誇りといったものを外国人から教わらなければならないことを我々は恥じるべきです。
あの戦争を戦った人たちの存在から目を背けたり、彼らが成し遂げたことを否定したりすることは、日本人であることを拒否することに他ならないからです。
この文章を読んで、我が意を得たりととても嬉しくなりました。
私は今まで、靖国神社参拝は5回しています。その中で昇殿参拝は2回。
遊就館は3回見ました。
で、栗原中将、バロン西さんの写真はありましたが、この大場大尉の事はなかったです。
原作者のドン・ジョーンズ氏にそして、よくぞ映画を作ってくれた事にまず感謝したいと思います。
映画は1回目は20代の息子と行きました。それから、もう一度一人で・・・。
1回目みた時は、「最後の忠臣蔵」に比べたら、作品として、物足りなさを感じました。それほど「最後の忠臣蔵」の完成度が高かったのだと思います。
で、その物足りなさは、もっと大場大尉のフォックスと呼ばれるすごさが描かれていなかったように感じたからです。
せっかくの竹野内豊さんの持ち場が前半なかったように感じたからです。
私は見る前は竹野内豊さんが果たして軍人役を演じられるだろうか?と思っていましたが、
あの草むら出てきて、アメリカの大佐に会うシーンで、すっかりその杞憂は消えました。
なぜなら、その立ち姿に凛とした、日本帝国軍人としての矜持、そして、ストイックな大場大尉そのものでしたから・・・。
あの赤ちゃんを助けるとしてのたすきの結びのシーンですが、
私は「甘い」と良いわれたのは、考えが甘い・・・ととりました。
で、固く結び直したのは、誰に何と言われようとも、自分の意志はこうだ・・・と示すために更にキツく結んだのだと思いましたが・・・。
そう最後の山からおいてくる行進には、日本兵の誇りを強く感じられて、思わず涙が出ました。
見せ場でした。
近年の戦争邦画は、イデオロギーのバイヤスが掛かったり、近隣諸国に配慮したり
自虐史観からの作品が多くて、うんざりしていましたが、
やっとこのような作品が出来た事はとても素晴らしく、本当にうれしく思いました。
友達や知り合いにこの映画を薦めていますが、女性は難しいですね。
また、お父さんを南方で亡くされた方は、戦争が嫌いだから、戦争映画は見たくない・・・と拒否されました。
私は拒否してしまう前に、もっと知る勇気を持って欲しいとは思うのですが・・・。
すみません。いきなり長くなりました。
by 末摘花 (2011-03-07 00:13)
すみません。お聞きしたいことがあるのです。
「ドン・ジョーンズ氏の言葉」
の動画ですが、ジョーン氏自身が話しているのではないですよね?
他の方ですね?
変な質問をして・・・。
是非、他の方に知らせたくて・・・。
by 末摘花 (2011-03-07 17:48)
むーにゃさん、こんばんは。
私は我々が「日本人としての誇り」を持つことで、他国との争いが生まれるとは考えていません。
戦争は国同士だけで起こるものではなく、
同じ民族同士でも「内戦」と呼ばれる戦争は今現在も起こっていることです。人間同士の争いとは、
平たく言えば、考え方の相違、あるいは互いの考え方に対する無理解によって生まれるものだと思います。
日本以外の国では、国民が自国に対する誇り、民族の誇りを持っているのは当たり前のことです。
そう考えると、たとえば日本人が自らに対して誇りを持たぬが故に、
強い誇りを持つ国家(たとえばあの隣国)との間に諍いが起こる可能性だってあるわけです。
我々は日本人の誇りを持つことで初めて他国の誇りを尊重することができるのではないでしょうか。
もちろん理想を言えば「小さな単位にこだわらず、世界をひとつとして見ること」ができればいいのですが、
現実問題として、こんなに困難なことはありません。
第1次世界大戦の教訓から生まれ、平和機構を謳った「国際連盟」が、発足からわずか20年で
第2次世界大戦に突入したという歴史からも、これが極めて高い理想であることがわかると思います。
また、こういう考え方もできます。
多くの国家、多くの民族が、多様な考え方を持っているからこそ、
これまでの人類の発展があったし、だからこそ人類の未来も明るいのではないでしょうか。
考え方を平坦化すれば、争いが生まれる可能性は格段に減るのかもしれませんが、
人類の進歩は確実に停滞するでしょう。異なる国家同士、民族同士が互いの考え方や長所短所を理解して、
それを人類の進歩ために生かしていこうとするのが本当の意味での「理想の世界」ではないでしょうか。
そのために日本人は自分自身のことを知って、世界にどのように貢献できるのかを考えなければなりません。
自分自身を理解することで初めて、他者を理解し、彼らの考え方を尊重できるようになるし、
あるいは自分自身のことを他者に理解してもらえるように説明を尽くせるようになるはずです。
そして、この多様な考え方を人類共通の財産として捉えて、それを人類共通の未来のために生かしてく。
これこそ「高い理想」かもしれませんが・・・。
私は、少なくとも我々が「日本人としての誇り」を持つことに躊躇する必要はないと考えます。
我々が「日本人として」どのように世界平和に貢献できるのかを考えることが重要だし、
世界は唯一の被爆国である日本にそういう役割を期待しているのではないでしょうか。
世界はまだそのような日本の立場を尊重し、リーダーシップを期待してくれているはずです。
ただし、あの戦争に日本人ひとりひとりが真剣に向き合わなければこれは望むべくもないでしょう。
ちょっと話が大げさになってしまいましたが、
むーにゃさんが「日本人の誇り」について考えるときの参考になればうれしいです。
また、これは私が考えたひとつの「理屈」に過ぎませんので、
日本人ひとりひとりがとことん突き詰めなければならない問題だと思います。
by ジャニスカ (2011-03-07 21:58)
末摘花さん、はじめまして。
『最後の忠臣蔵』のレビューを読んでいただきましてありがとうございます(^^)。
私自身とてもいいレビューが書けたと思っているのですが、
あくまでもこれは作品が素晴らしいから書けたレビューだと思っています。
的外れなこともたくさん書いているかもしれませんが、
少なくともこれだけのことを感じさせてくれる作品を作ってくれたこの映画の作り手に対して、
まずは敬意を表さなければならないと思っています。
私が今のような映画レビューを書くようになった理由は、
映画を作っている人たちの熱い想いや彼らが駆使する技術に注目して、
多くの人に作り手が為した仕事の本質を知ってもらい、彼らの仕事を賞賛していただきたいと思ったからです。
私のレビューを読んで、共感してくださいましたら、
どうか監督をはじめとしたスタッフ、および俳優さんたちの仕事に敬意を払っていただきたいと思います。
もちろん敬意を払うに値しない仕事だと思ったら論拠を示した上で酷評もしています。
末摘花さんにならなんとなくご理解いただけるような気がするのですが、
私は『最後の忠臣蔵』と『太平洋の奇跡』のテーマは究極的には同じだと思っています。
どちらも我々が失ってしまった「かつてあった日本人の姿」を描いているのであって、
我々が自分自身を理解するきっかけにしなければならないと考えています。
私も靖国神社には何度か参拝しています。一昨年は8月15日に参拝しました。
右翼の街宣車がぐるぐる巡っていて、私服警官がうようよしていて、ビラを配る人がたくさんいて、
あの雰囲気を肌で感じたことは、戦争や日本人について考えるきっかけのひとつになっています。
私は日本人があの戦争を理解するとき、「無関心」が最大の敵だと感じています。
日本の歴史を自分自身のルーツと考えて、その中に飛び込まなければならないと思います。
『太平洋の奇跡』は靖国参拝よりもずっと手軽にそのきっかけにできる作品だと思いますが、
おっしゃるようにこれも現代の日本人にとっては「勇気」が必要なことなのかもしれません。
映画を観るのに勇気が必要とは、なんと軟弱な国民なのでしょうか・・・。
ちょっと皮肉めいてしまいました(^^;。
今年は『源氏物語』が映画化されますね。
私は学生時代に田辺聖子さんの『源氏物語』を一度だけ通読したことがあるのですが、
もう一度読みたいと思いながら、大長編ですからなかなか取り組めずにいます。
読むとしたら今度は瀬戸内寂聴さんのものを読みたいと思っています。
この映画もかつてあった「日本人の魂」を表現した作品になっていればいいなと思って楽しみにしています。
またのご来訪、コメントをお待ちしています。。。
「ドン・ジョーンズ氏の言葉」はちょっと誤解を招く書き方だったかもしれません。
お話されているのは、日本の方だと思われます。
サイパンの地で、ドン・ジョーンズ氏が書いた原作のあとがきを読んでくださっています。
あとがきをブログに転載するわけにはいきませんでしたので、
あの動画を通じて、多くの方にその想いを知っていただきたいと思いました。
by ジャニスカ (2011-03-07 22:01)
ジャニスカさん
早速のお返事有り難うございます。
やっと、お話していて、満足いく方とお知り合いになった気がして、嬉しいです♪
あ、これは私の一方的な考えで、とてもジャニスカさんの足下にはお呼びもつきませんが・・・。
まず、ラストのシーンが、私達へのメーセージだとは、思いもつかなかったですが、今の日本人の現状を見ると、納得です。
アンケートとで日本の子供達に「自分を誇れるか?」と。
それで、「誇れる」・・・と答えた子供達は、世界各国の最下位だったそうです。
子供達が自分を誇れて、初めて、父母を誇れ、自分の国を誇れるのではないでしょうか?
正に戦後の教育の欠陥から、こういう残念な結果になっているのだと思います。
そう意味でも、この映画の価値は素晴らしいものがアルのではないでしょうか?
>私は『最後の忠臣蔵』と『太平洋の奇跡』のテーマは究極的には同じだと思っています。どちらも我々が失ってしまった「かつてあった日本人の姿」を描いているのであって、我々が自分自身を理解するきっかけにしなければならないと~~。
私もジャスニカさんのこの考えに、強く同意します。
ですから、偶然に「最後の忠臣蔵」そして、「太平洋の奇跡」を続けて、見れて、
はっとしたのも確かです。
ですから、2作品に拘り続けています。
で、前にジャスニカさんが書かれていたように、この「かってあった日本人の姿」誇り、アイデンティテイをアメリカから教えてもらうとは、複雑ですね。
そういえば、アメリカパートのグラック監督は「忠臣蔵」の義士達の主君に命を捧げることから、日本人の自決や玉砕を理解した・・・そうです。
そういえば、「忠臣蔵」の義士も47名。大場大尉の兵士も47名。
偶然と言えば偶然!
アメリカ兵は「戦争が終わったら,家に帰る」という考えだそうですから・・・。
あの将棋のコマを使っての説明するシーンは、グラック監督のアイデアだそうです。
グラック監督のお母さんは日系アメリカ人で、氏は和歌山で生まれ、高校生の時まで日本に住んでいたそうです。日本語がぺらぺらですね。
で、「コンバット」をテレビで見ていたそうですが、日本人が、同盟国のドイツを応援しないで、アメリカを応援するのが不思議だったそうです。
『源氏物語』私も学生の時に読みましたが、瀬戸内寂聴さんのでした。
もう大分忘れています。田辺聖子さんのと違いがあるのでしょうか?
ほんと大長編だから、再読はなかなか難しいですね。
あ、私は昔は「源氏物語」よりも「平家物語」の方が好きでしたが、
なんだか”ものの憐れ!」に惹かれて・・・。
でも、今は「源氏物語」大いにけ入れられます。
映画、楽しみですね♪そうですよね。「日本人の魂」を・・・。
洋画の方が、見る回数は多いですが、なかなか共感出来ずに
最近は、洋画よりも邦画の方に感情移入出来る様です。
結構時代劇に・・・・。
では、また長くなりました。失礼します。
あ、「ドン・ジョーンズ氏の言葉」の動画を他の方にも紹介しても良いでしょうか?
by 末摘花 (2011-03-08 21:53)
ジャニスカさん 記事していただいてありがとうございました。
そうなんです。3年生の娘と6年生の息子と見にいきました。
息子は少し気が小さいところがあり「戦争」だというだけで怖がり、躊躇していましたが特番などを見てやっぱり見てみたいと言い出したので一緒に行きました。
3年生の娘は母の影響なのか竹野内さんの大ファンで、結局娘とは3回見に行ってしまいました。
娘は「あんなにひどい戦争があって、あんなに人が死んじゃって、でも生きて帰ってこれたなんて奇跡じゃん。」とか、「竹くん(すみません。彼女は竹野内さんのことをこのように呼んでいるのです・・)は泥まみれでもかっこよかった~」と。
息子は、「あの時代の人たちの行動がどうしてそうなるのか、考えひとつひとつがとにかく俺にはわからない・・。」と。
驚いたことに娘は「歩兵の本領」の歌が気に入り、自分でネットで調べ何度も繰り返し聞いたようで「10番まで歌えるようになったよ~。」と言い毎日のように鼻歌で歌っていました。この歌に秘められた想いは理解していませんが、私がわかる範囲で話したり、調べたり一緒に考えたりしました。
また、いい機会だなと思い「小野田少尉」が武装解除した時のニュース映像なども見て、子どもたちと話しあったりしました。
純粋に「どうして・・どうして・・。」といっぱい食いついてきました。
史実を正確に話すことはできなくて、これまでの不勉強を思い知らされました。
でも、史実を教えるよりも、現在の子どもには理解し難い先人たちの「想い」について話したり一緒に考えることが母親の役目かな・・と感じています。
しかし、最近では娘の興味も別のことに移ってしまい、「歩兵の本領」も鼻歌で歌わなくなってしまいました。細く長く・・・と願っています。
先日も書いた通りまだスタートラインにすら立っていませんが、それでもこの映画を見なければやらなかったことだろうな・・と思います。
そういえばひとつ思い出しました。私が小学生のころ、運動会の応援合戦で歌われていた応援歌の一つが「歩兵の本領」の替え歌でした。
竹野内さんがテレビでこの歌を生で歌われたとき、「なんだろう・・この言いようのない感覚は・・。」と思ったのですが、あの時の応援歌だと分かったときは小学校時代のことがよみがえってきたのと同時に、先輩方がメロディだけでも受け継ごうとしてくれたことに胸を締め付けられるような思いがしました。
by NO NAME (2011-03-09 00:06)
すみません。↑名前入れ忘れました。
by こめっこ (2011-03-09 00:07)
ジャニスカさん、先日は温かいお言葉をいただきまして、有難うございます。
とても、うれしかったです。
先月赤穂になにげなく一泊旅行をしてきました。
『太平洋の奇跡』を観たばかりでした。私も、47人という人数に不思議さを感じました。
『風の街 桜の国』も先週DVDを借りてきて、観ました。
『太平洋の奇跡』と同じく、大切なものを忘れて生きてきたね、って自分に思い起こさせてくれました。広島県に生まれ、大人になるまでそこで育ててもらい、そっと大切にしたいと思っていたものすら、毎日の生活のなかで、どんどん見失ってしまっていたな、と思います。
あたたかで、人として、人を思う、敬う気持ちがとても素敵でした。大好きな映画になりました。教えてくださって、有難うございます。
『歩兵の本領』は私も子供のころ学校で応援歌が替え唄でした。びっくりしました。
by めい (2011-03-09 07:42)
ジャニスカさん、すみません。また題名を間違えています。
『風の街 桜の国』ではなく、『夕凪の街 桜の国』でした。
by めい (2011-03-09 22:20)
横レス失礼します。
こめっこさん、めいさん
初めまして・・・。
私もこの映画を見て、「歩兵の本領」が好きになり、動画から取り出してきて、
毎日聴いています。
リズムも良く、歌詞も文学的て、格調高いですね。
そうでしたか。運動会の応援歌に使われていたたは、嬉しいですね♪
私は甲子園の高校野球の行進の時に使用したら、素晴らしいのにと、思いついたけど、左よりの朝日新聞が主催だから、とうてい無理ですよね。
軍歌はすぐに軍国主義につながる・・・と思う人も多々いるみたいですが、
軍歌の数々を調べたら、素晴らしい曲と歌詞ばかりで驚きました。
死を背負っているので、哀愁が感じられますね。
日本では今はおおやけに歌われないけど、インドでは、建国記念日には、キチンと何曲も日本の軍歌が演奏されると聞きますが・・・。
すみません。話題が映画から外れました。
by 末摘花 (2011-03-10 14:28)
末摘花さん、こんにちは~。
日本の子供たちにとって「誇り」という言葉はなかなか理解しづらいのかもしれません。
それは自分自身のルーツを学校で教わっていないからだと思います。
自分が生きている日本のことをちゃんと知ることができれば自ずと日本人であることに誇りを持てるはずだし、
自分が日本人であることが実感できれば、自分自身にも誇りが持てるようになると思います。
そういう教育が実現できれば、世界で活躍する日本人がもっとたくさん現れるのではないでしょうか。
47という数字は不思議な因縁ですね。。。
日本人にとって「忠臣蔵」はあまりにも有名すぎて、「美談」としか捉えていないところがありますが、
現代に生きる日本人にもっと大事なことを教えてくれているような気がします。
私自身『最後の忠臣蔵』を観てこれこそがかつてあった日本人の姿なんだということを教わりました。
実はルイス大尉の将棋の説明は、私にはピンと来なかった・・・、というか、
もっとわかりやすい説明はいくらでもありそうだが・・・、と思っていたんですが
アメリカ人が日本人のことを理解するにはとてもわかりやすいんだろうなと感じています。
将棋やチェスに類するボードゲームは世界中にあるらしいんですけど、
取った駒を再利用できる「持ち駒」という概念があるのは日本の将棋だけだそうです。
それを知った監督が日本人の精神文化と結びつけてこのルールの意味を解釈なさったんでしょうね。
これは絶対に日本人には考え付かない説明方法だと思います。
アメリカ人監督の方がよっぽど日本人のことを理解しようと努力してくれたに違いないと思うと、
日本人がこれまで何も知ろうとしてこなかったことを本当に恥じなければなりませんね。
『源氏物語』は訳者によってかなり解釈が異なるようです。
瀬戸内寂聴さんは『源氏物語』の主役は女君たちだとおっしゃっていましたから、
女性の心理描写がとても繊細なんだと思います。NHKの番組でお話されていました。
『平家物語』も滅びゆくものに美を見出す日本人らしい古典ですよね。
来年の大河ドラマは『平清盛』ですから、こちらも「日本人の魂」を描いてくれていることを願っています。
今年の『江』は、まったく「日本人らしさ」が感じられない物語で私は観るのを止めました。
歴代の大河ドラマの中で最も悲しむべき出来だと思います。
昨年の邦画界は時代劇ラッシュでしたけど、
今年は今のところ正統派時代劇の企画はまだ聞いていません。
これが一過性の「時代劇ブーム」で終わらなければいいんですけど、、、
by ジャニスカ (2011-03-10 20:13)
めいさん、こんにちは~。
広島ご出身なんですね(^^)。いつか必ず訪れたい街です。
私は瀬戸内海というものを見たことがなくて、
現在放送されている朝ドラ『てっぱん』の主人公あかりちゃんが広島の尾道出身ということもあって、
個人的には今日本でもっとも訪れてみたい地方が瀬戸内です。。。
我々が生きている日本はまさに『桜の国』なんですよね。
毎年全国各地でわずか数週間の間に「お花見」という平和なイベントが繰り広げられる。
日本人にとって「桜」は平和の象徴だと思います。
桜を愛でることができる日本人に生まれて本当によかったと思います。
私は『夕凪の街 桜の国』を観てからというもの、
「お花見」の時期になると広島のことを思い出すようになりました。
「桜」と「広島」を結びつける表現方法は本当に素晴らしいものだったと思っています。
こうの史代さんの原作もぜひ読んでみてください!
by ジャニスカ (2011-03-10 20:16)
こめっこさん、こんにちは~。こちらこそありがとうございました。
多くの人に読んでいただいて、戦争や日本人について考えるきっかけになればいいなと思っています。
子供の興味というものは常に移り変わっていくもので、
その中には将来強い関わりを持っていくものもあるでしょう。
あまりひとつのことを無理強いなさらないようにしてあげてください。
子供のころの記憶というものは、強烈に記憶に刻まれているものです。
高校生ぐらいになって、歴史を本格的に勉強するようになったら、
必ずもう一度この映画のことを思い出し、この映画が何を描いていたのかをはっきりと知る時がくると思います。
息子さんの感想もとても重要で、戦時中の感覚はもう現代には存在しないということを知るところから、
あの戦争の意味や日本人のルーツを考える作業が始まるのではないでしょうか。
これはお子様にとってまさに「きっかけ」に過ぎなくていいんだと思います。
実は我々の身近には「日本人の魂」を感じさせてくれるものがまだまだたくさん残っているのかもしれませんね。
音楽に限らず、日本人の魂を描いた古典や文学もたくさんありますから、
その気になりさえすれば、それに簡単に触れることができます。
お子様と一緒にたくさんのことを学べるようになればいいですね。。。
by ジャニスカ (2011-03-10 20:19)
『海行かば』も是非!
http://www.youtube.com/watch?v=PfBebI2oFp4
by ジャニスカ (2011-03-10 20:22)
ジャニスカさん、こんにちは。
酷い地震でしたね。テレビを見ると胸がつぶれる思いですが、
海外ではこのような時に、混乱が起き、暴動、略奪などありますが、
日本ではなく、秩序アル行動をし、困っている人達をお互いに助け合う。
この日本の姿を多くの海外メディアが絶賛して伝えていますね。
海外から、続々と援助隊が到着し、アメリカは「友達援助」と銘打って、
大々的な援助をしてくれていますよね・・・。
で、ジャニスカさんは被害はなかったですか?
私の所は当日、余震があって、横揺れは時々あったけど、被害はなかったです。
でも気になって、夜寝付かれずでしたが・・・。
で、『江』は私もつまらないなぁ~と思いました。
あの『篤姫』はとても面白かったですが・・・。
そうですね。「日本らしさ」が感じられない・・・。
以前「真夏のオリオン」でも書かれていたように、あの時代の視点でなく、
現代の視点で描かれている・・・と,『江』にはそれを感じたのですが・・・。
時代は戦国時代を借りているけど、内容は現代感覚で・・・。
来年の大河ドラマは『平清盛』ですか。
源氏と平家の戦いに出てくる、人物達が好きなのですよ。
この頃の戦いは、優雅でしたね。
平家の公達も優雅でした。
隣町に、義経の正妻のお父さんに関わる事があります。
義経が奥州に逃げるときに通った所もあります。
来年の大河が楽しみデスね♪
『海行かば』も格調高い歌ですね。
戦時中は第二国家とか・・・。
大伴家持の詩とか聞きましたが・・・。
そうそう、映画『ラストゲーム 最後の早慶戦』で、早稲田と慶応がラストの早慶戦を戦い終わって、お互いに早稲田の校歌、慶応の応援歌を歌って、エール交換が終わった後に、
今度は敵味方ではなく、学徒出陣で、一緒に日本人として、戦地に赴くという彼らの将来を暗示している『海行かば』を斉唱するのですが、それが抜かされていたのです。
これは事実に基づいていて、何十年か前の『英霊達の応援歌 最後の早慶戦』ではきちんと唄われていたそうです。未見ですが・・・。
でも、新しい映画では抜かしていたのです。
「シネカノン」という在日の李社長の会社が、製作、配給などをしたんです。
脚本家が「冒頭に戦争シーンがあるのだけど、会社の意向で削られた」と話していたけど・・・。
あと、映画のなかでも、恒例の日本人兵士の朝鮮学生をいじめ、足蹴にするシーンも出てきます。
せっかくの物語をこういうイデオロギーのバイヤスをかけて欲しくないと思いました。作品として、半減しました。
『男達の大和』でも、「靖国で会おう」「天皇陛下バンザイ」はなかったですね。でも『硫黄島からの手紙』では両方が入ってたし、
『俺は君のためにこそ死にに行く』は『海行かば』はきちんと流れましたよね。
このように紆余曲折してきたので、『太平洋の奇跡』は待ちに待った、本当に奇跡のような映画だったと思います。
by 末摘花 (2011-03-14 11:20)
末摘花さん、こんにちは。私のところは被害はありませんでした。
ブログで今度の震災のことを取り上げている方もたくさんいますが、
被災地の方たちが直面していることを思うと私にはなんと言葉をかけていいのかわかりません。
私は震災のことを「ブログネタ」のように扱うのはちょっと気持ちがしっくりきませんので、
これまでどおり、映画やドラマのことを書いていくつもりです。
震災に遭われた方の中に私のブログを読んでくれていた方がどれだけいたかわかりませんが、
普通の生活に戻れたときに私のブログがいつも通りに更新されていることが大事だと思っています。
今月中に映画レビューを1本でもアップできればと考えています。
『江』がつまらない理由についてはこちらのコメント欄にも書いていますのでご覧ください。
http://e97h0017.blog.so-net.ne.jp/2011-01-30
そして、残念ながら来年の『平清盛』も同じ事態が予想されます。
作品のテーマは「一族の絆を描く平安のゴッドファーザー」!?なんですって、、、(^^;。
『ラストゲーム 最後の早慶戦』は未見なのですが、
「海行かば」をカットしたらこの映画を作った意味がほとんどありませんよね。「君が代」と違って
「海行かば」の歌詞に登場する「大君」=「天皇」ということがはっきりしているからでしょうか。
昔の戦争映画では「海行かば」は普通に劇中で使用されていましたから、
現代人はそのあたりの描写に過敏になりすぎていると感じます。
そういうバランス感覚を働かせることが「客観性」だと勘違いしているきらいがあります。
事実を淡々と描くことが本当の意味での客観性のはずですけど。
by ジャニスカ (2011-03-17 21:59)