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(9)天気予報の恋人 [ドラマレビュー]

2000年にフジテレビで放送された『天気予報の恋人』を毎週お届けしています。
今週は第9話です。動画は原則1週間の掲載となります。


(6/17まで。本編動画の掲載は終了しました。)

『 天気予報の恋人 』
Vol.9
( 2000年 フジテレビ=共同テレビ 全12回 )

技術的なことも含めての感想なので、あまり共感してもらえないかもしれませんが、私はこの回が一番好きです。
その理由は、ストーリー的にも演出的にも「今回単体でのテーマ」のようなものがはっきり存在していて、
それに基づいた登場人物の感情の起伏や揺れ動きが巧みに表現されているからです。
私は今回のテーマは「登場人物それぞれの孤独な心の葛藤」とでも言うべきものだったと思っています。
その種のテーマ表現は、冒頭からすでに始まっていて、
およそ七分半のアバンタイトルだけを取り出してみても、とてもよく出来ていると感心してしまうのです。

前回のラストからつながる冒頭部分は、早知と祥子にとっては絶体絶命。
矢野に嘘の一端を知られてしまった二人は、すべてを打ち明ける覚悟を決めるわけです。
そこにしゃしゃり出てくる田口という構図はこのドラマらしさだし、どこか我々もホッとしてしまいます。
しかし、二人にとってこれはむしろ心の重荷から解き放たれる絶好のチャンスだったとも言え、
実際このあとの二人は、それぞれがそれぞれの心の葛藤を深めていくことになります。
一方で矢野も唯川幸に子供がいたという事実に戸惑い、自分の気持ちのぶれに苦悩するのです。

今回はこれまでもその演出力を高く評価してきたフジテレビの澤田鎌作監督なのですが、
演出的観点で言えば、今回の仕上がりはもっとも完成度が高いと思っています。
わかりにくいかもしれませんが、今回の演出がそれまでと決定的に異なっている技術があります。
冒頭のど頭のフェードインが黒味から始まっているのにお気づきでしょうか。
その後もシーン変わりやCM入りでは黒味にフェードアウトしているし落雷音をかぶせたラストも黒味にフェードアウトしています。
このドラマはこれまでもこのあとも例外なく白味を使用していて、トータルで言えばそういう雰囲気のドラマだと思います。
それを今回だけ変えてきた意味は何なのでしょうか。
私はこの黒味によって登場人物の「晴れない気持ち」を表現しようとしていると解釈しています。
この演出ひとつとってみても、澤田監督が「今回のテーマ」を強く意識していることは間違いないと思っています。

ストーリー的には、祥子の背中を押す存在として彼女の母親が上京してくるシーンが盛り込まれているものの、
それ以外はほとんどが主要な登場人物の内面描写に終始しており、これまでのドタバタ劇の色彩は鳴りを潜めています。
その中でも演出的観点から特筆しておきたいシーンをいくつかピックアップして紹介したいと思います。

先ほどアバンタイトルがよく出来ていると述べたのですが、
そういう印象を決定付けているのがタイトル入り直前のシーンでして、
このシーンも澤田監督の演出力がつぶさに感じられるシーンになっていると思います。

矢野に子供がいることを知られてしまった翌朝、早知が郵便受けを覗くと一枚のはがきが届いています。
この差出人が誰なのか、というところがストーリー的には新展開を予感させるわけですが、
これを視聴者に想像させる絶妙な演出がなされいるのがこのシーンだと思います。
具体的に言えばこのシーンはほぼ「音の演出」で成立しています。
まず、いつもの出勤前の日常から、たった一枚のはがきが予感させる非日常への転換が、

「鳥のさえずり ⇒ 電車の通過音」

で表現されています。それからフェンス越しの動きの速いドリーではがきを見つめる早知の表情に寄って、
さらにカットを変えて早知の表情を見せ、次にはがきの差出人の名前を視聴者に印象付ける。
この間も特別な効果音を施している他、本編中唯一白味にフェードアウトしてタイトルインしています。
主題歌を聴きながら視聴者に物語の新展開を想像させようとする素晴らしい演出だと思います。
そして、この仕掛けが回りくどくなくて、誰もがひとつの答えを見出せるように作られているところにも好感を持っています。

 2012061001.jpg 2012061002.jpg

中盤には同じく早知の心情について、やはり視聴者に想像させるような演出が施されています。
潤子とお茶をすることになった早知は、自分が唯川幸ではないことを改めて思い知ることになります。
今度は早知の表情ではなく、逃げるようにお店を出た早知の姿を複数のルーズショットで見せます。
そして極め付けが階段の下にゆっくりと力なく姿を消す早知の後姿です。
この時の彼女の落胆が、このあと訪れる祥子とのぶつかり合いに繋がっていくことになります。

私が今回、一番評価しているのがこの二人の本音がぶつかり合うシーンでして、
ぜひ深く掘り下げてみたかったのですが、このシーンはあまりにも複雑なカット割がなされていて、
語り出すと大変な労力を必要とすることが判明しましたので、残念ですが今回は割愛しました。
このシーンは何度も繰り返しご覧いただき、お二人のお芝居と澤田演出を堪能していただきたいシーンです。
取り上げたシーン以外のところでも、矢野、早知、祥子それぞれの「心の葛藤」を浮き彫りにしようとする演出が
随所で施されていますので、技術的なことにも興味がございましたら少し視点を変えてご覧になってみてください。

最後に、こちらは脚本の領域でもありますが、ラストシーンについて。
私は矢野が「唯川幸が唯川幸ではない」ということに気が付くまでの経緯がすごくこのドラマらしいなと思っていて、
まったくの「偶然」でありながら、どこかこのドラマならではの「必然」を感じさせてしまう絶妙な趣向だったと思います。
偶然「唯川幸」の姿を目にした矢野が、一度はラジオは録音だと納得しかけたとき、ラジオからも聞こえる落雷音・・・
あとは矢野の想像力の問題というところまで、状況は一気に進展するのです。
やっぱりドラマとしては、矢野が「真実」を知る時とは、早知と祥子の告白ではなくて、
唐突に訪れるべきなんだと思います。それも誰もが自然に受け入れられる「偶然」という形で。
この一連の仕掛けは作り手が必死にアイデアを捻り出した形跡が見えてくる素晴らしい仕事だったと思います。

またこの方面にも澤田監督の非凡な演出力が遺憾なく発揮されているということも付け加えておきます。
強く降り出した雨の中を矢野が走り出すと、主題歌のアコースティックバージョンが始まり、
さらにここに変わらずにラジオで話し続ける祥子の声がかぶされます。
ずぶ濡れになった矢野が早知と達也の姿を見つけると、否応なく導き出されるひとつの答え・・・

 「唯川幸じゃない・・・」

そして矢野を打ちのめすように降り注ぐ雨と彼が受けた衝撃を代弁するかのように轟く雷鳴が、
矢野の驚きと戸惑い、彼が唐突に立たされたを状況を見事に演出しています。
こういう素晴らしいシーンを見ると、作り手がどれだけの時間をかけてアイデアを捻り出し、
どれだけの手間をかけて工夫をしたかが、作品にしっかりと刻まれているということがよくわかると思います。
作り手のアイデアや工夫・テクニック、さらにはこのドラマに込められた彼らの想いまで感じ取っていただきたいです。

矢野克彦(40) - 佐藤浩市
:気象庁の主任予報官。バツイチで月に二度の娘との面会を何より楽しみにしている。女心に鈍感なお天気オタク。
原田早知(28) - 稲森いずみ
:ラジオ局の食堂でアルバイトをしている訳ありシングルマザー。夜はキャバクラで働く。天真爛漫な明るさが魅力。
金子祥子(27) - 深津絵里
:恋愛のスペシャリスト・唯川幸としてラジオDJを務める。実際は恋愛に臆病な超オクテ。早知とは正反対の性格。
田口正二(30) - 矢部浩之(ナインティナイン)
:気象予報官。まだ見ぬ唯川幸の大ファンで、矢野が二人のサチと出会うきっかけを作る。周りが見えていないところがある。
須藤郁子(25) - 米倉涼子
:気象庁の事務官。普段は無口で化粧気がないが、実は器量よしの隠れ美人。軽薄な田口の言動に嫌悪感を抱いている。
白石潤子(38) - 原田美枝子
:矢野の前妻。矢野を嫌いになって別れたわけではなく、結婚後は彼の女性観に疑問を持ち続けていたようだ。

 脚本
音楽
演出
プロデュース
-
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-
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岡田惠和
溝口肇
澤田鎌作(フジテレビ)
高井一郎(フジテレビ)、松村俊二(共同テレビ)

引用元:Wikipedia(というか私が書いた)

関連記事 : (12)天気予報の恋人 (2012-07-04)
(11)天気予報の恋人 (2012-06-23)
(10)天気予報の恋人 (2012-06-16)
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  • e97h0017e97h0017内容にもよるが「撮影現場の雰囲気がいい」という話はドラマのクオリティとは無関係だと思う。出演者が撮影の合間にガールズトークをしているという話は彼女たちのファンには嬉しい情報かもしれないがドラマの中身に真摯に向き合っている視聴者にしてみれば「もっと真剣に役作りをしろ」というレベル。06/08 00:18
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  • e97h0017e97h0017一方で桐野脚本の特徴だろうか、今回は複数の台詞が印象に残っている。「捨てるのではなく思い出を将来の糧にしたい」「修理された車は過去に戻るのではなく別の未来に向かうんだ」「生きているうちは遅すぎるということはない」これらの台詞を物語の結末にどのように響かせるか脚本家の腕が試される。06/08 23:54

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  • e97h0017e97h0017@asimasik 随分遡って読んで頂いたようでありがとうございます。最終回の雨については雑誌に載っていた話です。傘は一本も用意していなくてスタッフが急遽かき集めたと書いてありました。その中でもキャラクターに合うように精一杯工夫したんですね。監督の決断も賞賛しなければなりません。06/06 22:12
  • e97h0017e97h0017@asimasik おっしゃるとおりこのドラマのスタッフの熱意は並々ならぬものだったと思います。もっとも彼らにしてみれば当たり前のことを当たり前にやっていただけかもしれませんが。ROBOTという制作会社は本業が映画制作なのですが、映画の世界では細部へのこだわりは日常的なものです。06/06 22:13
  • e97h0017e97h0017@asimasik ドラマ『鈴木先生』について1年前に執筆したレビューがございます。こちらでは本作の制作手法についても述べております。今となっては解釈が甘いところが多々あってお恥ずかしいのですが、興味がございましたらこちらへお願いします。 http://t.co/rHWSdcxJ 06/06 22:13
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  • e97h0017e97h0017結局、大石静さんは何をやりたかったのかなぁ・・・今必死に頭を整理しようとしている。最初は「女性」を突き詰めようとする意図が見えたが、途中から「蜜の味」の修正版のようにも感じた。でもこのまとめ方って・・・。これが打ち切られたドラマが辿る悲しい末路か。後味がいいのがせめてもの救いだ。06/06 23:57
  • e97h0017e97h0017後出しジャンケンか・・・ベテラン脚本家に向かって「がんばったな」は失礼だぞ。06/07 00:09
  • e97h0017e97h0017峯太郎に突き放された市井先生の気持ちも黒崎の失恋の痛手も理解していない童貞くんが、わかったようなつもりでこのドラマに物言おうとするのは正直言って気に入らない。自分の頭を使ってこのドラマが表現しようとしていたものを積極的に汲み取ろうとしない人間の感想は、敢えて言おう、カスであると!06/07 00:22
  • e97h0017e97h0017@asimasik そうでしたか、ありがとうございます。第4話のレビュー、私も改めて読んでみたのですが、自分で書いたことなんですけど、初見でよくそこまで汲み取ったなという感じがします。褒めてもらえて嬉しいです(^^)。この回は橋本監督なんですけど、雨の演出が素晴らしいんですよね。06/07 00:48
  • e97h0017e97h0017@asimasik 私は長年テレビドラマを観てきたのですが、映画畑のスタッフとテレビのスタッフではモノ作りの絶対的スキルが比べ物にならないということをこのドラマを観て思い知りました。ご指摘のような演出は作り手が必死に頭を捻った跡が見えて、まさに「熱意」の結晶のような工夫でしたね。06/08 01:01

Twitter 20120605 [Twitter]

  • e97h0017e97h0017鈴木先生はこの時点では自分が目指す理想の教育を実現する実験のために神田マリを切り捨ててしまっているという事実に気が付いていない。また我々もこの冒頭シーンに込められた意味を知る由もなかった。@BOTe97h0017 「じゃ、神田さんをBにして・・・」 「小川蘇美を、Aにしましょう」06/04 20:21
  • e97h0017e97h0017テレビ東京の傑作ドラマ『鈴木先生』がギャラクシー賞テレビ部門で優秀賞を獲得しました!おめでとうございます!ちなみに大賞はNHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』でした。大健闘ですね!http://t.co/ShPq3jYz #tvtokyo #suzukisensei 06/04 20:28
  • e97h0017e97h0017フジテレビ『最後から二番目の恋』に主演した小泉今日子さんがギャラクシー賞テレビ部門で個人賞を受賞しています。小泉今日子、デビュー30周年に苦笑い - So-net http://t.co/xwofFmcN 06/04 20:58
  • e97h0017e97h0017テレビ朝日『Wの悲劇』飯田爽プロデューサーのインタビューです。この枠がF2~F3をターゲットにしていたとは驚いた。過去のラインナップを見ると、言われてみればという気もするが、こと今作について言えば、このアレンジの説明にはなっていないような。http://t.co/Oin8Vwq6 06/04 23:12
  • e97h0017e97h0017テレビのプロデューサーって頭のいい人たちですから、こういうインタビューではカッコイイことしか言わないことが多いです。内実は武井咲主演でドラマを作れと上に言われたといったところでしょう。そこにターゲットとする視聴者層をすり合わせれば、できるドラマはこんな感じというのは納得できます。06/04 23:38
  • e97h0017e97h0017質問の仕方が悪いのかな。プロデューサーの立場としてはどうしても企画ありきのキャスティングということにしたいようだが、どう考えてもそんなわけがないだろう。キャスティング先行だとしてそれを公にすることにどんな不都合があるんだ。こういうインタビューを目にするといつも疑問に思ってしまう。06/05 01:23
  • e97h0017e97h0017一方で武井咲評はその通りなんだろうと思う。06/05 01:37
  • e97h0017e97h0017このドラマに「女性の居場所探し」という側面があるのはよくわかるが、少し回りくどいか。特に摩子のスイッチが入るのが遅すぎるというかまだ入ってないのはどういうわけだ?嫌いな女の衣装を破って男とキスをしている場合じゃないだろう。この期に及んでさつきの安易な改心なんてのも見たくはないぞ。06/06 00:31

(8)天気予報の恋人 [ドラマレビュー]

2000年にフジテレビで放送された『天気予報の恋人』を毎週お届けしています。
今週は第8話です。動画は原則1週間の掲載となります。


(6/10まで。本編動画の掲載は終了しました。)

『 天気予報の恋人 』
Vol.8
( 2000年 フジテレビ=共同テレビ 全12回 )

今回は主に早知と祥子の関係にスポットライトを当てていて、二人の本音がはじめてぶつかり合う瞬間を描いています。
このドラマは前回まででもこの二人の性格を丁寧に描いてきており、
今回、些細なきっかけで始まった二人の口論は起こるべくして起こったという気がしています。
むしろ今までこの種のぶつかり合いがなかったこと自体が不思議なのであって、
二人の気持ちのすれ違いを描いていながら、どこか「本物の親友らしさ」のようなものを感じてしまうのです。
それを裏付けるように、その後、二人が知り合った日を描く過去のシーンが挿入されているのですが、
これが見事に我々が想像していた通りのもので、私はこの回顧シーンを観て、本作のキャラクター描写というものが
過去に遡ることのできる「人間的厚み」のようなものを持った優れた仕事だったということを改めて認識しました。

 2012060203.jpg

それと演出的には大分雰囲気を変えてきていて、
今回から登場人物の感情の奥深くに迫るような絵を多用するようになっていきます。
早知と祥子がけんかをした直後のシーンには台詞がないのですが、
時間をかけてひたすら二人の表情とたたずまいを見せるカット割がなされていて、
主題歌のアコースティックバージョンも駆使して、二人の感情を露にしようとしています。
このあたりの女性二人の気持ちに寄り添おうとする丁寧な演出は女性ディレクターならではのものだと思います。

 2012060201.jpg 2012060202.jpg

矢野克彦(40) - 佐藤浩市
:気象庁の主任予報官。バツイチで月に二度の娘との面会を何より楽しみにしている。女心に鈍感なお天気オタク。
原田早知(28) - 稲森いずみ
:ラジオ局の食堂でアルバイトをしている訳ありシングルマザー。夜はキャバクラで働く。天真爛漫な明るさが魅力。
金子祥子(27) - 深津絵里
:恋愛のスペシャリスト・唯川幸としてラジオDJを務める。実際は恋愛に臆病な超オクテ。早知とは正反対の性格。
田口正二(30) - 矢部浩之(ナインティナイン)
:気象予報官。まだ見ぬ唯川幸の大ファンで、矢野が二人のサチと出会うきっかけを作る。周りが見えていないところがある。
須藤郁子(25) - 米倉涼子
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白石潤子(38) - 原田美枝子
:矢野の前妻。矢野を嫌いになって別れたわけではなく、結婚後は彼の女性観に疑問を持ち続けていたようだ。

 脚本
音楽
演出
プロデュース
-
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岡田惠和
溝口肇
星田良子(共同テレビ)
高井一郎(フジテレビ)、松村俊二(共同テレビ)

引用元:Wikipedia(というか私が書いた)

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(2)天気予報の恋人 (2012-04-21)
(1)天気予報の恋人 (2012-04-14)

(おまけ:掲載終了
佐藤浩市さんが本作の番組宣伝のために出演された某有名バラエティ番組です。
VHSの余った部分に入っていたものです。併せてお楽しみください。
キムラくんがつまらない上に先輩に対する態度が悪いですけど大目に見てあげてください(^^;。
北川悦吏子さんのおかげで「ビューティフルライフ」が大ヒットした直後なので少しぐらい勘違いするのは無理もないかと。
 


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