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聖なる怪物たち [ドラマレビュー]

▼▼▼ 『聖なる怪物たち』 Twitterまとめ ▼▼▼
  • e97h0017e97h0017テレビ朝日『聖なる怪物たち』第1話。海堂尊氏の「ジーン・ワルツ」「マドンナ・ヴェルデ」を連想させる流行の医療ミステリ。タイトルが持つ意味を匂わせ、路線を明確にした初回は好感が持てる。産婦人科医療が抱える倫理問題に社会的地位のある「聖職者」たちが向き合うところに本作のテーマがある。01/26 20:40
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第2話。岡田将生くんはテレビでは役に恵まれない俳優さんだ。本作においては彼が語りを担当しているように狂言回しの意味合いが強い役柄であって、実質的には中谷美紀オンステージといったドラマである。代理母出産に手を染める動機は彼女のお芝居によって説得力を付与されている。01/26 22:29
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第3話。久々に落合正幸監督のお名前を目にした。共同テレビで「NIGHT HEAD」「BLACK OUT」などを手がけた奇才。強いミステリ色を帯びてきたのは演出によるところが大きい。ライティング、音楽・SEを巧みに利用して登場人物それぞれの「思惑」を匂わせている。02/04 11:46
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第4話。落合正幸監督になってからドラマの印象がガラリと変わった。子供が2階に上がっていくシーンの絵本を絡めた演出は無駄に巧い。おばけで片付いてしまうんだから時間をかけた割に大した意味はないが、まるで「世にも奇妙な物語」だった。全体的にカットが細かすぎる感はある。02/10 01:28
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第5話。すでに「医療ミステリ」ではなくて「病院を舞台にしたミステリ」に路線は変わっているわけだが第1話の冒頭と繋がった今回をもってさらに新展開へと移行する。看護師長に対して守勢だった主人公がいつ攻勢に転じるのかが見所だろう。岡田将生くんの良さが生きる展開を期待。02/18 23:53
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第6話。今週から語りが中谷美紀さんに交代した。司馬と看護師長の立場は逆転したと考えていいだろう。まだまだ師長の掌の上で踊らされている感はあるが司馬の愚直なまでの正義感は怪物たちにとっては脅威となる。ただし根拠に乏しい司馬の正義感の強さがやや鼻に付くのも否めない。02/24 19:16
  • e97h0017e97h0017司馬が教授の部屋で日向圭子のカルテを探すシーンで、岡田将生くんが2度もイス取りゲームをしていたのは失笑ものだ。落合正幸監督がこのシーンを撮ったらもっと別の方法で我々をハラハラさせてくれたことだろう。緊迫感とは演者の動きに頼らなくても映像技術をもって表現することは可能なはずである。02/24 19:17
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第7話。やはり落合正幸演出が一番しっくりくるのがこのドラマ。前回の演出がひどかった分、今回は際立ってよく見えた。とにかく音の使い方が巧くてグイグイ映像に引き込まれる。ストーリー的にはここにきてもう一段階の新事実が明らかになり、師長が取り乱すところまでこぎつけた。03/06 18:56
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』最終話。この数字では打ち切りも已む得ないが、さすがにストーリーの駆け足感は否めない。通常ならどう考えたって師長が刺されたところでまた来週の流れだろう。師長の葛藤の描写はまるまる1話ぐらいを使って然るべき性質のもので賞味20分で改心を納得させるのはやや無理がある。03/09 01:44
  • e97h0017e97h0017師長が怪物と化す流れも改心に至る過程も中谷美紀さんのお芝居がなければ到底納得はできなかっただろう。また司馬の聖人君子ぶりも岡田将生くんでなければ白々しかったかもしれない。正義は勝つというよりも報われる、そして過ちを犯した者にも再生のチャンスはある。作品としての後味は悪くなかった。03/09 01:44

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  • e97h0017e97h0017『分身』第4話。想像通り「クローン」というキーワードが登場した。それとともに実験に関わった、あるいはこれからその技術を利用しようとする人々の下世話な欲望と思惑も明らかに。そんなものに人生を翻弄されてきた同じ顔をした二人の女性が手を取り合い、自らの人生の意義を取り戻そうとしている。03/08 22:11
  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』最終話。この数字では打ち切りも已む得ないが、さすがにストーリーの駆け足感は否めない。通常ならどう考えたって師長が刺されたところでまた来週の流れだろう。師長の葛藤の描写はまるまる1話ぐらいを使って然るべき性質のもので賞味20分で改心を納得させるのはやや無理がある。03/09 01:44
  • e97h0017e97h0017師長が怪物と化す流れも改心に至る過程も中谷美紀さんのお芝居がなければ到底納得はできなかっただろう。また司馬の聖人君子ぶりも岡田将生くんでなければ白々しかったかもしれない。正義は勝つというよりも報われる、そして過ちを犯した者にも再生のチャンスはある。作品としての後味は悪くなかった。03/09 01:44
  • e97h0017e97h0017『ちはやふる』第21首。新しい武器を手に入れてさらに強くなった千早はまっすぐに札を追いかけるリリカの姿にかつての自分を見る。新はかつてその背中を追いかけていた先輩の敗戦を聞いて強くなることで背負うものが増えていくことを思い知る。自分が強くなることで変わるもの・・・久々に落涙した。 03/09 20:42

(8)最後から二番目の恋 [ドラマレビュー]

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『 最後から二番目の恋 』
第8回
( 2012年 フジテレビ 公式サイト

演出:宮本理江子 脚本:岡田惠和 出演:小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子


これまでもコメディセンスの冴え渡った脚本と主演お二人の絶妙な掛け合いに笑わせてもらってきましたが、
今回はその両者が輪をかけて素晴らしくて、久しぶりにテレビドラマを爆笑しながら観てしまいました。
客観的状況とは裏腹に千明(小泉今日子)と和平(中井貴一)の精神的距離感がいよいよ縮まり始めた今回は、
冒頭の二つのデートシーンからそれをわかりやすく見せる意図が見え隠れしていたのは興味深いところです。

同じ時間、別の場所でデートをしている二人の趣味や共通点をあぶり出す見せ方はとてもよくできていました。
この二つのシーンが「どちらかと言えば猫が好き」という要素で結び付けられていたのはわかりやすいところですが、
この序盤に登場した、二人がお酒に強いという事実とブルーのチェックのシャツは、
終わってみれば、終盤に向けて二人の距離感が接近していくことを暗示していた要素ということになります。
私は、このデート翌日の千明がブルーのチェックのシャツを着ていたのを見て、早くもニタニタしてしまいました。
夕食を求めて長倉家を訪れた時、千明がシャツを隠すように肩掛けを羽織っているのを見て、これは確信犯だと思いました。
そして、千明が肩掛けを外し、酒盛りが始まると二人の距離は吸い寄せられるように縮まっていきます。

千明が和平をつぶそうと焼酎を注ぎに来ると、いつものように二人の掛け合いが始まりますが、
若さに迎合したブルーのチェックのシャツを端緒とした話題では、珍しく意見の一致を見ます。
まだ冷静さを保持している二人は、いつもと違うことに気が付くと、すかさず互いの距離感を元に戻します。
しかし、お酒が深くなってくるとそうはいきません。次のシーンでは和平の見苦しい酔っ払いぶりと喫煙する千秋の姿が。
お酒によって「本能」が露になった二人の距離はいよいよ最小値です。
私は、ブルーのシャツ着て二人掛けのソファに並んで座る二人を見て、
今回は最初からこの絵を見せたいがために構築されたエピソードだったことを知りました。

2012030801.jpg

翌朝、千秋の膝に掴まって眠る和平の姿もシュールでしたね。
本作の脚本は台詞回しもすごいけど、計算しつくされた緻密な構成も大きな魅力です。

関連記事 : (11)最後から二番目の恋 (2012-03-24)
(9)最後から二番目の恋 (2012-03-15)
(6)最後から二番目の恋 (2012-02-23)
(5)最後から二番目の恋 (2012-02-16)
(4)最後から二番目の恋 (2012-02-09)
(3)最後から二番目の恋 (2012-02-02)
(2)最後から二番目の恋 (2012-01-26)
(1)最後から二番目の恋 (2012-01-15)


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  • e97h0017e97h0017『聖なる怪物たち』第7話。やはり落合正幸演出が一番しっくりくるのがこのドラマ。前回の演出がひどかった分、今回は際立ってよく見えた。とにかく音の使い方が巧くてグイグイ映像に引き込まれる。ストーリー的にはここにきてもう一段階の新事実が明らかになり、師長が取り乱すところまでこぎつけた。03/06 18:56
  • e97h0017e97h0017「ついこの間、見る機会があったけど、意外に面白い映画だと思いました」「毎週、経理の人に次の作品はどうするの?とお金のことを聞かれるぐらい、ジブリも決して余裕があるわけではないので、DVDもたくさん売れてほしいと本当に思います」こういうことを冗談でも飄々と言えちゃう人大好きだなぁ。03/07 18:19
  • e97h0017e97h0017『ストロベリーナイト』第6話の姫川のある台詞がずっと謎だった。姫川に憧れる高野刑事がアドバイスを求めた時、最初は取り合わなかった姫川が、思い出したように「シャンプー変えたら?」と言う。高野の地味な服装をまじまじと見つめる姫川の動作と併せて考えてみると、この台詞の意味が見えてくる。03/07 19:34
  • e97h0017e97h0017NHK『それからの海』。キャスティングやリアルタイム感は阪神大震災から15年目を描いた「その街のこども」が採用した制作スタンスに近い。あの震災を描くとき、手法としてのフィクションにこだわるのは適切ではないようだ。ドキュメント性を併せ持ったドラマが訴えかけるメッセージは痛烈である。03/07 22:24

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  • e97h0017e97h0017『ラッキーセブン』第8話。作り手の計算が感じられない大味なストーリー。多分に大人の事情を感じさせるドラマだが回を追うごとにつまらなくなっていくのは何とかならないものか。今回もヌルい内容に閉口していたらエンドクレジット終了後に唐突にモードが変わるんだから大した「シリーズ構成」だよ。03/05 23:03
  • e97h0017e97h0017『ストロベリーナイト』第7・8話。主人公を魅力的に見せる大変優れた脚本である。庁内に「敵」を抱える一方で、姫川が複数の同僚から好意を寄せられているのは、彼女が無骨な警察機構の中にあってあくまでも女性として自立しているからだろう。ふと女を垣間見せる竹内結子ちゃんの芝居が素晴らしい。03/05 23:49